お知らせ

2024-04-12 06:00:00

ご挨拶と御礼:開院一周年にあたり

ご挨拶と御礼:開院一周年にあたり

 

 

 

開院して1年を迎えることができました。

久しぶりに、木曜午後の水島中央病院の外来をお休みさせて頂き、1人で当クリニックの診察室でパソコンに向かっています。平日に休みをとるのが久しぶりなので違和感すら感じています。

 

 

まずは、温かく迎え入れて頂き、多大なサポートを頂いた、医師会の先輩方・関連病院や施設の皆様・地域の皆様・関連業者の皆様・各種士業の皆様へ、あらためてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。何とか1年を迎える事ができました。皆様のサポートのおかげであると切に感じています。

 

 

 

 

本当にあっという間の1年でした。毎日の忙しさに追われ、あっという間に1年が過ぎ去った というのが正直なところです。

正直、開業医(✖️勤務医を並行)としての仕事がこれほど大変な事とは想像しておりませんでした。全くの想像違いでした。

 

 

色々な病院で勤務医として働いてきましたが、個人的には病院勤務が絶対に一番しんどいと勝手に思っていました。開業医という身になればもちろん経営や事務仕事は増えてもトータルでは勤務医よりは落ち着いた生活になるのかも?とも思っていました。

 

 

毎日、様々な年齢の様々な病態の患者さんの診療を、限られた医療資源で、医師1人で行っていくことは病院勤務とはまた違った重圧があります。自分以外の他の医師の力を借りる事ができないため待合室で待たれている多くの患者さんの事も気になります。そして同様に様々な年齢の方のワクチンや検診、介護保険・行政・各種届出や書類作成の事など幅広く理解や勉強が必要になってきます。またポリファーマシー(多剤内服)の状態となっている患者さんに対してどう向き合っていくのか、どう改善策 / 中立案を提案していくのか悩みは尽きません。日々その重圧や悩みとの戦いでもありました。

 

 

毎日診療後に家に帰った後も、『あの患者さんに対してはもっとこうしたらよかったかな』とか『治療後元気で過ごされているかな、救急受診等につながっていないかな』などと、頭から離れず夜もずっと昼間の外来の事を考えている日々でした。寝ている時も夢でずっと外来をしていました。自身もかなりの不眠になりました(不眠でお困りの患者さんの気持ちが本当に良く分かりました)。

もちろん私自身も1人の人間であり36524時間、当院だけで全てに対応できる訳ではなく、地域の関連病院の皆様には大変お世話になりました。

 

 

この1年はそんな日々でした。ただ多くの患者さんや友人、同僚、家族や当院のスタッフからいつも温かい言葉を頂けた事で何とかここまでは来る事ができました。数えきれないほどの患者さんから『先生が倒れないようにね』と言われました、ご心配をおかけして申し訳なかったです。

 

 

 

 

苦労話ばかりになりましたが、何よりここ地元岡山で多くの『縁』『人』に恵まれ、忙しく仕事ができている事を私自身本当に幸せに感じています。0歳〜100まで多くの患者さん・ご家族が各世代に渡って来院され、お話すると色々なところで繋がっているのは岡山で医療をするからこそ感じられるものだと思います。診察室でいろいろお話を伺うと同級生や友人のご家族だったというケースも多くありました。地域の飲食店やスーパー、子供の習い事にたまに顔を出すと、たくさんの人に声をかけて頂けるのは恥ずかしくもあり嬉しくも感じています。街中の医療機関ではもう珍しい光景かもしれませんが、当院では曾孫と曽祖父/曽祖母が一緒に患者さんとして来院されるケースも多く、私達もより一層責任を感じるとともに、とても和やかな時間を過ごす事もできました。

 

 

そして、何より素晴らしいスタッフに恵まれました。普通、事業をする上で労務管理が一番大変という事もよくお聞きしますが、当院においてはそこだけはノーストレスでむしろ私が助けられっぱなしです。本当に感謝です。お世辞かもしれませんが、スタッフ全員がここで働けて良かったと言ってくれます、実際に離職率も高いこの業界において辞めていく方がおられないのは嬉しい限りです。

 

 

 

 

最後に。当院へ通院中の患者さんやそのご家族からは、多くの温かい言葉をいつも頂き、感謝しきれない状態になっています。対面だけでなくGoogle等でも温かいコメントを頂きありがとうございます。スタッフにとっても大変大きな励みになっております。

上に書いた通り、日々色々な思いや悩みを抱えながら診療をしております。その中で『話を聞いてもらえて良かった』と言ってもらえた事は私達にとってとても光栄に感じています。当院は医師1人で特殊な設備等もなく診療をしております。当院で全てに対応しきれない事や初診で100%の診断や治療まで辿りつかない事もあるかと思います。ただ、私の努力次第で患者さんの話や悩み・不安を聞くことは、医師の人数や病院の設備関係なく当院でもできる事なのかと、最近あらためて感じています。そして実際に当院のようなクリニックへ来院される方はその辺りを思いながら来院されている方も多いのかもしれません。これからも初心を忘れる事なく対応していきたいと思います。その上で、当院でできない事や自信が持てない時には、信頼できる病院や先生へ適切なタイミングでおつなぎできれば理想的かと考えています。

 

 

また同時に待ち時間緩和などを今後の大きな目標として、いろいろなシステムの導入や通院間隔の延長(定期薬の長期処方)などに引き続き取り組んでいきます。ネット上での待ち時間表示に関しても一定の御評価を頂けている事、ありがたく思います、この点に関する口コミも頂き本当にありがとうございました。まだスタッフ一同不慣れな点もあるかと思いますが、引き続きよろしくお願いします。

 

 

 

 

また新しい1年、できる限り努力し頑張っていこうと思います。夜間休日や救急医療・入院業務を全て大きな病院任せにしないように、体力が持つ限りは勤務医としての仕事も引き続き関連病院や急患センターなどで続けて参ります。

世間としては医師の働き方改革の時代になってきていますが、私自身は自分以外に誰も管理者がいませんので、夜間救急当直も定期的に頑張っていきます。当院かかりつけの患者さんが関連病院に入院となった際なども含め、外来診療だけでなく病棟業務にも引き続きできる限り関わっていく予定です。

 

 

またすでにお気付きの方もおられかもしれませんが、現在ある程度のご年齢の方には1人1人、外来にてACP(アドバンス・ケア・プランニング:もしものときにどのような医療やケアを望むのか、どのように今後生きていきたいか、前もって考え相談しておく事)を少しづつ進めています。在宅医療の提供体制を含め、当院での今後の課題の1つです。

 

 

 

 

(そして、もし元気なら今年もみんなで岡山マラソンに出場したいですね、、昨年は日々の忙しさに負けてしまい全くの練習不足で悔しい思いをしました。また岡山大学医学部OBチームの一員としての岡山県社会人サッカーリーグにも引き続き参戦できればと考えています。)

 

 

 

 

力及ばずの事もあるかもしれませんが、少しでも岡山の地域医療に貢献できるように邁進してまいります。

今度ともどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

2024411日 

よこやま内科・循環器内科  院長  横山聖太